他の攻略サイトではあまり見かけなかったややマニアックな攻略情報・豆知識を中心に紹介しています。プレイによる経験則なので誤りが含まれる可能性があります。ゲーム画像はすべて必要な範囲でのみ引用しています。

全般

デバッグモード

 メニューの「ロード・セーブ」から「END」を選び「おつかれさまでした。」が出た状態からIIコントローラーで

左・A・右・Y・上・B・下・X・セレクト・スタート・スタート・セレクト・R・R・L・L

 と順に入力。サウンドテストおよび4種類の特殊な機能が使用可能になる。

 Bボタンで機能のON/OFF切り替え。MEMORY欄は左右でCLR/SET切り替え。使いたい機能をONにした上でMEMORY欄をSETにしてBボタンを押せば設定が記憶される。

 特筆すべきは三大地区(住宅地・商業地・工業地)の需要が常時最高になる「VALVE MAX」機能だろう。これを使えば気まぐれな需要変動の影響を除いた状態で検証プレイをしたり都市計画のテストをしたりできる。

基本は4×4マス、2×2マス

 三大地区がそれぞれ3×3マスのサイズになっているためこれを基準に考えてプレイしがちだが、ゲーム内部的には多くの要素が4×4マスの区画や、それを更に分割した2×2マスの区画ごとに判定・処理されている。地価マップや公害マップなどでも一つの一つの点が2×2マス分を表していることを思い出そう。

 区画のイメージ。太い白線が4×4マス区画、細い白線が2×2マス区画。都市は全体で横120マス×縦100マスなので4×4マス区画が横30個×縦25個並んでいると考えれば良い。

 以下、「区画」と言うときはこの4×4マスや2×2マスのことを指す。

公園の例

 公園の効果は4×4マスごとに処理される。

 公園は建設された区画の地価を直接的に高め、また隣接する区画の地価も間接的に少し高める。区画内に公園マスが多ければ多いほど効果は累積する。

 適当に作った公園とこのときの地価マップ。電線があるのは周囲の地価を表示させるため。4×4マスごとに処理されているのがわかる。

工業地の例

 公害の効果は2×2マスごとに処理される。

 工業地は建設された区画の公害を直接的に高め、また隣接する区画の公害も間接的に少し高める。区画内に工業地マスが多ければ多いほど効果は累積する。

 適当に作った工業地とこのときの公害マップ。2×2マスごとに処理され、区画へのかぶせ方によって広がり方に違いが出ているのがわかる。

 こういったことを知らずに住宅地を建設していくと思うように成長せず悩むことがあるかもしれない。

住宅地の例

 商業地の両隣に2つの住宅地を配置。地価もまずまず高く充分成長しそうに思える。

 一見すると両者の条件は同じ。実際ここまでは似たような成長をするが…

 左側がレベル4になっても右側は全く成長しない。何年放置してもこのまま。

 このような結果になるのも処理が2×2マスの区画ごとに行われている影響である。

 図で見ればわかりやすい。住宅地がレベル1に成長できるかは人口密度によって決まる(後述)が、中央の商業地が生み出す人口密度値はおおむね下図のように拡散している。

 ひとつの商業地と同じように隣接していながら左側のほうが右側よりも明らかに密度が高い。

 なお全体を横に1マスずらして建て直せば今度はもちろん右側だけが成長することになる。

都市の中心

 都市には中心がある。地価は中心に近づくほど高くなり離れるほど低くなる。中心点となるのは都市内のすべての建物の重心である。つまり建物ひとつひとつの縦座標の平均値と横座標の平均値が交わる場所だ。居住人口や建物サイズは関係なく、育ちきった住宅地も未発展の商業地もスタジアムも空港も、中心点を計算する上では全て同じ1個の建物扱いである。

 建物や緑地等がない状態の地価マップ。これが基本地価となる。

 都市全体の発展を考えれば中心は当然マップ中央付近に来るのが望ましいだろう。たいていの場合は普通にプレイしているだけで自然にそうなっていくと思われるが、建物の少ない序盤は注意しなくてはいけない。

画像例

 FREEDOMマップでスタート直後。工業地を隅に置き住宅・商業地を中央に置く。中心の概念を知らないとやってしまいがちな配置。

 地価が低い。

 緑地を整地してみる。中心が左下の空き地のほうへ大きくずれてしまいせっかくの高地価エリアを活かせていない。序盤に建物をうまく育てられないようでは最後まで影響が残るだろう。

 この問題の解決方法は単純だ。序盤で隅に工業地を建てるときは反対側の隅にも同じ数を配置するように心がければ良い。左下なら右上に、左上なら右下に。

 また、前述のとおり中心点の位置は未発展の建物にも影響を受ける。これを利用しマップ端に住宅地などを適当に建てることで意図的に中心点を操作することも特に序盤では可能である。新しく開発したいエリアで思うように地価が上がらないときは価値がある。もちろん操作によって地価が下がる方面へのフォローも忘れないように。

住宅地関連

正しい線路の敷き方

 線路と書いているがこの項の内容は道路に置き換えても通用する。もちろん両者を組み合わせても良い。

 商業地と工業地は隣接マスのうち少なくとも1マスに線路が敷いてあれば安定して成長する。線路がどこかと繋がっている必要はなく、細切れでも良い。

 問題は住宅地だ。住宅地も線路と接してさえいればとりあえずは成長が始まるがそれだけでは不充分である。一定の条件を満たすよう何か他の建物と正しく接続されている必要があるのだ。これを満たしていない住宅地は成長がとても不安定になる。

画像例

 以下の検証はデバッグモードのVALVE MAX機能をオンにして行なっている。

 2つの新しい住宅地。上のほうは正しい接続が成立しているが下のほうはしていない(詳細は後述)。ここから10年間放置してみる。

 上がレベル4まで安定した成長を見せそのまま崩れないのに対し、下は建物レベルが乱高下する。

 10年間の建物レベルの推移はこのとおり。差は明白。

 正しい接続が成り立つための条件はおおむね以下のとおりである。

  1. 住宅地と何か他の建物(以下「目的地」と呼ぶ)が線路で繋がっていること。
  2. 住宅地から目的地までの線路の長さは2マス以上31マス以下であること。
  3. 線路が目的地より前で分岐している場合はすべての分岐先に目的地があること。また線路が目的地より前でループしていないこと。

 順に説明しよう。

(1) 線路の接し方

 当然ながら住宅地も目的地も線路と接している必要がある。これはともに1マスだけで充分。「住宅地は線路が3マス接していないと成長しない」という説も聞くが事実ではないようだ。住宅地に隣接線路がいくつあっても内部で判定に使われるのはその中で優先度の最も高い1マスぶんだけである。

隣接マスの優先度

 住宅地の隣接マスには優先度が設定されており、上辺左が1位で以下時計回りになっている。隣接線路が複数あるときはその中で最も順位の高いマスにあるものが接続の始点として扱われる。この仕様こそ住宅地の接続問題をややこしくしている原因であり「しっかり線路を繋げているはずなのになぜか成長が不安定だ」という場合たいていこれのせいだろう。

 なお目的地のほうには優先度の概念はない。隣接線路が複数あるときはその中で最も距離の近いマスが接続の終点として扱われる。

 目的地については「何か他の建物」と書いたが具体的には以下のように分類されている。

  • 目的地として機能する: 商業地、工業地、警察署、消防署、スタジアム(屋外型)火力発電所、港、空港 、すべてのプレゼント(「埋め立て」を除く)
  • 目的地として機能しない: 住宅地、学校、病院、スタジアム(ドーム型)原子力発電所

 住宅地以外のほとんどの建物は目的地に使える。ゲーム中に2種類登場するスタジアムは攻略本でも「見た目以外に違いはない」などと紹介されていたがまさかこんなところに差があるとは驚きだ。なお目的地は建ってさえいれば発展していなくても良いし、電気が通っていなくても良い。

(2) 線路の長さ

 1マスの細切れ線路ではどう配置しても正しい接続とみなされない。最低でも始点と終点の2マスが必要だ。かといって長すぎてもいけない。31マスというのはかなり余裕があるように思えるが1列の長い線路に沿って住宅地を配置したときなどは超えてしまうだろう。

(3) 線路の構造

 分岐やループについては以下の画像例を見たほうがわかりやすいかもしれない。

画像例

その1

 この画像の住宅地はすべて正しく接続されている。特に難しい点はないだろう。右下の線路はループに見えるかもしれないがどちらの分岐を辿っても元の場所へ戻るより前に目的地へ行ける。

その2

 この画像の住宅地はすべて正しく接続されていない。これもわかりやすいはず。

その3

 この画像の住宅地はすべて正しく接続されていない。ややこしいのはこのあたりである。

 一直線の線路で結ばれておりいかにも正しく繋がっているように見えるが実は違う。

 優先度の法則によりこの住宅地にとって接続の始点は下辺右のマスである。そしてここで線路が左右に分岐しているとみなされる。右側には目的地があるが左側は何もなく、条件を満たせていないことになる。

 これらも上と同様。

 右辺の線路だけなら正しく接続されている例。しかし上辺に1マス線路を足してしまうといけない。優先度の法則によりこちらのほうが始点として扱われ右辺の線路は無視される。

 このように良かれと思って加えた線路で接続が崩れる例も多い。

正しく繋ぐには「隣接マスの優先度を把握する」「余計な線路は敷かない」この2点が重要である。

結局どう建てればいいのか

 基本的なプレイの一例。とにかく線路両端の適度な距離内に商業地等がある状態をキープ。その間に住宅地を建てていけば間違いはない。

TOPについて

 ここまで特に触れなかったが住宅地(と商業地)がTOPになっても線路の敷き方は通常の建物と同じで良い。ただしこのとき横のTOPは左半分の3辺のみ縦のTOPは上半分の3辺のみで接続判定されるようになる。右半分と下半分には一切線路がなくても良い。とはいえTOPになったからといって線路を撤去して区画を詰めてしまうのは考えものである。需要変動で崩れてしまうかもしれないしセーブ&ロード時の停電もある。高レベルなやりこみプレイ以外ではおすすめしづらい。

レベル0からの成長

 住宅地のレベル0(小さい家×8軒)からレベル1への成長は他とは違う特殊な扱いになっている。人口密度の影響を受けるのである。いくら需要があってもいくら地価が高くても周囲の人口密度が低いとレベル1になれない。スタート直後など住宅地だけを一列に並べてもなかなか育たないのはこのため。水辺の余った土地に建てたときにもありがち。「警察署の隣の住宅地はなかなか成長しない」という説をよく聞くがこの仕様が影響しているのではないだろうか?

 解決策としては住宅地をさらに固めて建てるか、あるいは商業地を適当に隣接させれば良い。ただ前述のとおり人口密度は2×2マスの区画で処理されているのでそのあたりは注意。

 なお人が住んでいないはずの学校と病院はなぜかレベル0の住宅地よりも人口密度が高い建物として扱われるので隣接地の成長用に活用できなくもない。

 人口密度マップより。左が病院、右が8軒埋まったレベル0住宅地。

プレゼント関連

プレゼントの効果

 プレゼントの正確な効果は建設地の4×4区画で地価を高めるというもの。よって区画の交点にかぶせて建てると最大限に恩恵を受けられる(効果が分散して弱まったりはしない)。プレイ時に区画を意識すべき最大のポイントだろう。

 2つ並んだ遊園地。左側は4つの区画にまたがっているが右側は1つの区画に収まっている。電線で囲んでいるのは周辺地価を表示するため。

 違いは一目瞭然。

 この地価上昇効果は「市長のいえ 第一段階」(後述)と「埋め立て」を除くすべてのプレゼントで等しく、差はない。

公園の罠

 上記テクニックでプレゼントを区画の交点に配置したとき近隣に1マスでも公園があると問題が発生することがある。

 先ほどの2つの遊園地に公園を追加してみる。

 左側では公園を追加した区画の地価が下がってしまった。右側は変わっていない。

 地価が大きく下がった。これはどうやら公園の効果がプレゼントの効果を上書きしてしまっているものと思われる。仕様とは考えづらいのでバグだろうか?公園を整地すればまた元通りになるので慌てる必要はないが要注意。

 詳しい影響範囲は以下のとおり。

 公園を赤いエリアに作ってはいけない。青いエリアなら作っても問題ないが効果もない。そもそもプレゼントと関係ない場所(色をつけていないエリア)はもちろん作っても良いし効果もある。

 なお自然の緑地や水域でも同様の問題が起こる。緑地は整地すれば良いだけだが水域はどうしようもない。もったいないので水の近くにプレゼントを建てるときは慎重に。

市長のいえの謎

 プレゼントのひとつ「市長のいえ」は建設後都市のランクアップに合わせて段階的に見た目が豪華になっていく。単にグラフィックだけの変化かと思いきや実用面でも違いがあり、第一段階だけ効果が他のプレゼントより弱い

 4つの区画にまたがるよう建てても効果が通常のプレゼントの半分ほどしかない。

 第二段階になると直った。

 実は第一段階では全体9マスのうち5マスだけしかプレゼント効果を発揮しないのである。仕様かバグかは不明。

 青いマスには効果がある。赤いマスにはない。この図でわかるように右下部分を区画の交点にかぶせるよう配置すれば第一段階から完全な効果が得られる。もっとも普通にプレイすればタウンからシティはすぐ。短い期間なのだからこのために街並みを崩すくらいなら気にせず建てるのも良いかもしれない。

 余談だが似たような現象が見られる建物は他にもある。空港である。空港は6×6マスからなる公害の一大発生源だが、全体36マスのうちなぜか一番右下の1マスだけは公害を発生させないのだ。もっとも空港の建設地などどうせ工業地に囲まれた場所だろうからこれを知ったところで実用性はほとんどない。

カジノと犯罪

 もらう時に「犯罪が心配です」と言われるがその影響がいまいちわかりづらいカジノ。これは建設地近辺ではなく都市全域の犯罪をわずかに増加させるものなのである。よって「すぐ隣に警察署を建てる」といった対策は意味がない。プレゼントの地価上昇効果により周辺ではむしろ犯罪が減る。

 以下の検証にはプレゼント増殖バグ(外部リンク)を使用している。

 FREEDOMマップで上下2列以外を住宅地で埋めてみる。電気がないので人口は0。

 このとき犯罪マップはこのとおり。

 カジノを1つ建てた。色のついていなかった中央部が緑色になり全体で犯罪が増えているのがわかる。建設地周辺はむしろ減っている。

 3つ目。変わらない。

 5つ目。通常プレイの最大数。確かに増えてはいるがよく見比べないとわからない。

 9つ目を建てたところで周辺部が黄色に変わった。ここまでくるとわかりやすい。

 効果は1つ建てるごとに累積していくが最大数の5つまで建てても増加量はたかが知れている。通常プレイではあまり支障はないと考えられる。ただ人口60万人やそれ以上を目指すようなやりこみプレイをする場合には無視できなくなるかもしれない。遊園地を選ぶ手もありか。

ゲーム内の各要素

各要素の性質まとめ

 各要素の関係性を再確認。

  • 人口密度は高くなればなるほど、犯罪が高まる。
  • 公害は高くなればなるほど、地価が低まる。また地区の成長に悪影響を与える。
  • 犯罪ある程度高くなると、地価一定量だけ低まる。
  • 地価は高くなればなるほど、犯罪が低まる。
  • 警察効果は高くなればなるほど、犯罪が低まる。
  • 人口増加率大きなバグがありアテにならない。

 犯罪は一定ラインさえ越えなければ影響が出ない、というのは覚えておくと良い。この「ある程度」とは「犯罪マップの色が薄橙色から濃橙色に変化するあたり」、「一定量」とは「地価マップの色が一段階下がるくらい」である。

人口増加率のバグ

 人口増加率値は建物のレベル変動で大きく増減するほか時間経過によっても徐々に減っていくものである。このとき「建物がレベルアップ→充分な時間経過→レベルダウン」という動きをすると値が下限を通り越して極端に大きな値になってしまい、以後は「放置しているだけで勝手に増えていく」など不可解な変化を始める。一度こうなると建物を整地しても直らずマップにはおかしな表示が長く残ることになる。

 この発症条件は普通にプレイしているだけでも大半の区画で簡単に満たしてしまうためなんとなくおかしさに気づいた人も多いだろう。いずれにせよ人口増加率マップを活用するのは難しいので無視するのが良い。

ありがちな誤解

  • 「スラム(住宅地のLOW-0)は周囲の地価をも低める」 → 誤りのようである。LOWの建物だからといって周囲の地価まで低めることはないし、逆にTOPだからといって周囲の地価まで高めることもない。
  • 「税率を下げると都市全体の地価が下がりグレードの低い建物が増える」 → このような変化は確認できなかった。税率の調節によって影響を受けるのは需要のみ(後述)のようである。
  • 「公園は公害や犯罪を減らす」 → 半分誤り。公園の効果はあくまで「地価を上げる」だけ。地価上昇による波及効果として犯罪が減ったり公害の地価低下を相殺したりはするがそれ以上に特別な効果はない。

町の評価

 「町の評価(VOICE)」画面にはわかりにくい部分がいくらかあるので解説。

 この項は長くて細かい説明ばかりで面倒なので最初に結論を述べておくと、町の評価はあまり気にしなくて良い

評価額

 多くの建設物にはそれぞれ決まったポイントが定められており、「評価額」はこれの合計で決まる。ただし人口が0のときは評価額も0となる。

 ポイント一覧は以下のとおり。

  • 道路:2マスあたり1万(海上は5倍
  • 線路:1マスあたり1万(海中も同じ)
  • 病院:1つ40万
  • 警察署、消防署:1つ100万
  • 火力発電所、スタジアム:1つ300万
  • 港:1つ500万
  • 原子力発電所:1つ600万
  • 空港:1つ1000万
  • 住宅地、商業地、工業地、学校、プレゼント、送電線、公園:0

 病院は加点されるが学校はされない。意外な差別化である。また3000ドル以上の高額物件のポイントは建設費に比例かと思いきや原発だけ優遇されて高めになっている。

 評価額は三大地区の成長具合とは一切関係がないため良く発展した都市だからといって高くなるものでもない。特に気にすべきではないだろう。

町の問題点

 いわゆるアンケート。問題点は全7種類、それぞれに決められた発生要因がある。ほとんどの項目はそのままの意味で受け取ればいいがゲーム内の説明があいまいなため勘違いしやすいものもある。

 要因一覧は以下のとおり。

  • 住宅費:都市全体の地価の平均。高いほど不満が増える。
  • 犯罪:都市全体の犯罪値の平均。
  • 交通渋滞:都市全体の交通渋滞値の平均。
  •  都市全体と言ってもこれらの平均値を算出するとき計算対象となるのは建設物(公園除く)がある区画のみである。「地価マップで色がついている範囲」と言い換えてもいい。何も建っていないエリアにいくら緑地があろうと住宅費の不満が増えたりはしないし、逆に画面端で適当に電線などを作ればそれだけで交通渋滞値は薄まるので不満が減ったりする。

  • 公害公害が発生している区画における公害値の平均。
  •  上の3つとは違い、建設物があっても公害が発生していない区画は無視して計算される。つまり「工業地の配置が固まっているかどうか」を評価している。大量の工業地を全体に分散させた都市よりも少量の工業地を隅に固めた都市のほうがこの不満は増えるわけだ。ゲーム内でも「工業地帯を分散してみては」とアドバイスされるがこれと合致する仕様である。

  • 雇用不足:三大地区の人口バランス。C+I人口に比べてR人口が多いほど不満が増える。バランスがとれているときは発生しない。R人口が0、またはC+I人口が0のときも発生しない。
  •  ゲーム内では「Rの近くにCかIを建設して交通をチェックしよう」とアドバイスされるが交通の影響は確認できなかった。単純に人口だけで評価しているようだ。

  • 税金:予算の税率。高いほど不満が増える。0%にすれば発生しない。
  • 火災:都市全体の火災マスの数?都市の規模にはかかわらないようである。詳細未確認。

 各項目についてこのように不満値を決定した上で、年ごとのランダムな変動(±数ポイント)を加えたものが最終的に表示されるアンケート結果になる。

総合得点

 算出方法はやや複雑なようだ。順に説明する。

 まず「総合得点」は前項「町の問題点」と密接に連動している。不満の全くない完璧な都市を999点満点とし、そこから各項目の不満値に応じて減点方式で採点した結果を仮に基本点と呼ぶ。

 999 - (市民の不満量に応じた減点) = 基本点

 このときどうも項目ごとに配点の差があるようで、たとえば住宅費の不満を最大にしても減点は230点ほどで済むのだが犯罪を最大にすると300点以上減る。交通渋滞を極端に多くしてみたときなどは500点近く減る。イマイチわかりづらいのだが検証も難しいのであまり深く確認していない。これらは極端な配置にしたときの話なので普通にプレイする場合は各項目せいぜい100点~200点程度の減点が上限だと思えばいいだろう。

 さてこうして算出した基本点に「交通、警察、消防予算を削ったとき」および「需要がマイナスのとき」は更にペナルティが加わる。

  • 交通予算:割当率に応じて最大で-32点。そもそも道路、線路がないときは影響がない。
  • 警察、消防予算:割当率に応じて最大で-10%。そもそも警察署、消防署がないときは影響がない。
  •  両方とも割当率0にすれば-19%。

  • 需要:需要メーターが負の方向に大きく突き出ると-15%。
  •  3本ともマイナスなら-39%。これは高税率にすれば拝める。

 これらを加味した結果を仮に確定点と呼ぶ。

 基本点 - (予算割当と需要による減点) = 確定点

 こうして求めた確定点が「総合得点」の本質である。ただしこの値がいきなり評価画面に反映されることはない。年間の変動量は必ず「(確定点 - 現在の得点) / 2」になる。数年かけてゆっくり確定点に近づいていくのだ。

 このように「総合得点」は先の「評価額」に比べれば幾分はプレイ内容をまともに反映した指標になっている。とはいえ地価を高くするほど不利になる「住宅費」や工業地を一箇所に固めるほど不利になる「公害」の存在はやはり一般的な攻略方針に背いていると言わざるを得ない。人口重視プレイなら気にしなくても良いだろう。あるいはいっそ人口より得点を重視しながら進める街づくりというのもありだろうか?

支持率

 市長の支持率は単純に「現在の総合得点×0.1+ランダム変動(±数ポイント)」の式で算出していると思われる。つまり総合得点を見たほうがより正確である。指標としての問題もそちらと同じ。

需要と税率

 地区の成長に決定的な影響を与えるのが需要である。良い都市を作るには三大地区全ての需要がプラスになった状態を維持することが必須となる。

 需要は三大地区の人口比税率によって決定される。人口比が一定の条件を満たしたとき需要は全てプラスになるが、この条件は税率が低ければ低いほどゆるくなり逆に高ければ高いほどきつくなる。

 全プラスとなる人口比と税率の組み合わせを図で表すと以下のようになる。なお難易度「初級」におけるデータである。

 住宅地の人口を1とし、工業地の人口を横軸で、商業地の人口を縦軸で表している。左下の紅白の丸がいわゆる「2:1:1」である。

 なお検証方法の都合上この図は完全に正確なわけではなく全体的にやや厳しめになっている。実際はもう少しだけ余裕があるかもしれない。体感だが都市の規模が小さい間はより緩くなっている気がする。詳細未確認。

 まず気がつくのは標準の税率7%がかなりシビアなバランスになっていることだ。人口を厳密に管理しこの範囲に収まるようにプレイできるなら問題ないだろうが、それ以外のプレイヤーにとっては減税も悪くない手だろう。また最適な人口比とよく言われている「R:C:I=2:1:1」が税率7%下ではかなりギリギリの位置にあることもわかる。税率をいじらずに安定を重視するなら「2:1:1よりも工業地を少し多く」くらいの感覚で進めるほうがいいかもしれない。

 なおこの図では7%までしか描いていないが8%ではエリアが相当狭くなりさらに9%以上になると人口比をどう調整しても全プラスにできなくなった。このゲームでは基本的に増税をしてはいけないのだろう。

需要変化への反応

 需要が減少を始めると地区はレベルダウンを始めるが、その反応速度は微妙に異なる。

  • 工業地:需要グラフが少しでも減り始めた時点でレベルダウン開始
  • 商業地:需要グラフがマイナス方向に突き出た時点で地価に関わらずレベルダウン開始
  • 住宅地:需要グラフがマイナス方向に突き出た時点で地価の低い建物からレベルダウン開始

地区の成長

 この項の内容は「需要、電力、線路、住宅地の正しい接続」が満たされている状態が前提となっている。

 工業地は環境に関わらず常にレベル4まで成長する。グレードがHIGHになるかLOWになるかはどうもランダムのようだ。同じ場所で建設と整地を繰り返してもHIGHになったりLOWになったりする。ただ見た目以外に差はないので気にしなくて良い。

 住宅地と商業地は地価と公害によって成長上限が決まる。公害は地価を下げて更に成長を阻害するのだから2倍の悪影響を与えているようなもの。とても厄介だ。

住宅地の成長

 住宅地の成長を図で表すと以下のようになる。

 青線がグレードの区切り、赤線が成長安定度の区切りを表す。

 なお「高地価かつ高公害」というのはゲームの仕様上達成するのが困難or不可能である。そのためこの図の右上側半分ほどは全く実用性がない。検証できる範囲からの予測値として一応載せている。

 住宅地の特徴は環境によって成長安定度が変わる点である。ある程度地価が高く公害が少ない場合(図の「安定○」の範囲)は必ずレベル4まで成長する。中でも特に地価が高い場合(図の「◎」の範囲)はなんと需要がマイナスでも上限まで成長する。「○」よりも地価が低い、または公害が多い場合(図の「△」の範囲)は成長が不安定となりレベルが乱高下する。更に地価が低い、または公害が多い場合(図の「×」の範囲)はまったく成長しなくなる。

 いったん上限まで成長した住宅地は「○」以上の環境内にある限りはレベルダウンすることがない。しかし「△」の範囲に入ると崩れてしまうので注意。更に「×」の範囲に入るとどんな住宅地でもLOW-0まで崩れそこで固定されてしまう。いわゆるスラムの誕生である。

 また住宅地はHIGH-4が2つ並んでいればそれだけでTOPになる。特に他の条件はない。

商業地の成長

 商業地の成長を図で表すと以下のようになる。

 青線がグレードの区切り、赤線がレベルの区切りを表す。

 これもやはり右上部分は達成困難であり実用性がない。「商業地のLOW-5はなかなか見られない」とよく言われるが条件の厳しさが図からも読み取れる。商業地の周囲をプレゼントと港や空港で囲む、くらい極端な配置にしないといけないだろう。

 商業地の特徴は地価マップの色とレベルがほぼ直結している点である。黄色以上ならレベル5まで成長し、それ以下は一段階ごとに下がっていく。シンプルな法則だ。その上で公害との兼ね合いによってグレードが決まる。

 いったん上限まで成長した商業地は環境変化によってレベルダウンすることがない。後からいくら地価が下がろうが公害が増えようが崩れないのである。「先に高レベルな商業地を建てておき後で工業地を隣接させて建てる」なども可能だ。

 また商業地はHIGH-5が2つ並んでいるだけではTOPにならないことがある。レベル5までよりも更に上の高い地価が必要なのだ。このときの地価判定は縦のTOPなら上側、横のTOPなら左側だけで行われもう片方は関係ないようである。

未整理

・空港の防災: 空港は災害に強く火災が起きても破壊されにくい。たいてい中央の1マス(電気マークのマス)だけは燃えずに残るのだ。また逆に中央のマスが壊されたのに周囲のマスが生き残るパターンもある。これは他の建物には見られない現象である。最高額物件ゆえの救済措置だろうか。「完全に破壊されたのに電気マークだけ点滅を続ける」という明らかな不具合もたまに発生するのでバグのような気もする。どちらにせよ最低1マスさえ残っていれば空港としての機能を問題なく発揮してくれる。従ってゲーム開始直後にまず空港を建ててからわざと地震と火災を起こし1マスだけに削っておくことで土地を節約、ゲームを有利にすることも可能。この「地震でわざと壊す」テクニックを活用すれば更に色々なこともできるのだがその辺りは詳しく解説しているサイトが他にあるので省略する。

・渋滞と接続: 道路によって住宅地の正しい接続が成立しているときにはその経路上で常時必ず渋滞が発生する。これにより接続の概念に気づかせる意図があったのかもしれない。しかしこのせいでみんな鉄道を使うようになってしまった。

・謎の渋滞: マップ一番左上の2×2区画に道路を敷くと周囲に何もないのに渋滞が発生することがある。参照ミスか何かだろうか。詳しい条件はよくわからない。開始直後の何もない状態で道路だけ作っても発生はしないがある程度建物を作ると発生しだすようだ。

 渋滞のメッカ、ベルンシナリオマップ左上にて。

・上辺部のTOP: マップ上辺から2マス以内の範囲には住宅地や商業地のTOPが作れない。条件を満たしTOPになろうとしてもなぜかすぐ崩れてしまう。横TOPなどは左半分だけ成長しかけて妙な状態になったあとすぐ元に戻る。実用的にも問題がありそうな現象だが原因はよくわからない。

 なお他の3辺では問題なくTOPになる。

更に細かい情報

 普通にゲームを楽しむぶんにはこの項は読む必要がない。より細かいことを知りたい人向け。

データ色々

 カジノを建てると都市全体の犯罪が増えることは既に説明した。先の項では9個目を建てたところで止めたが更に続けて行くとどうなるのだろうか。実は33個目を建てるとマップ中央部の色がまた一段階変わり、65個目を建てると更に一段階変わるのだ。色は8段階に分かれていて32ごとに変わる。とてもわかりやすい結果である。

 ということで「各要素は2×2の区画ごとに0から255までの数値で管理されている」「カジノを1個建てると全区画の犯罪が1上がる」と考えてみる。犯罪は地価と直結し、また地価は公害や公園効果と直結するためここからゲーム内の様々なデータが数値として解明できる。この手のデータは解析などで簡単にわかるのだろうがあくまで「工夫すればゲーム内から得られる情報」のみを書く。

  • 基本地価:中心の基本地価は「136」。1区画離れるごとに「4」ずつ下がっていき「8」で下げ止まる。マップ周縁部の広い範囲で基本地価「8」となる。
  • 成長に必要な地価(重要部分のみ、すべて公害「0」時)
    • 住宅地がTOPまで成長するの必要な地価 = HIGH-4まで成長するのに必要な地価:「150」
    • 住宅地が安定して成長(安定○)するのに必要な地価:「43」
    • 商業地がTOPまで成長するのに必要な地価:「160」
    •  「160」というのは地価マップの色で言うと橙色(161~)にギリギリ届かない黄色(~160)である。前項で「商業地はマップの色とレベルがほぼ直結」と書いたが厳密には各レベルとも「1」だけズレている。

    • 商業地がHIGH-5まで成長するのに必要な地価:「150」
  • 犯罪 = (128-地価) + 人口密度 - 警察効果
  •  ただしカッコ内は負にならない。地価由来の犯罪と人口由来の犯罪は別枠であり、地価を上げることで抑えられるのは前者だけということ。もちろん警察効果は両方を抑えられる。

  • 犯罪の正確な効果:犯罪が「190」を超えると地価が「20」下がる。
  • 公園による地価上昇量:建設した4×4区画が「15/2」上昇、隣接の4×4区画が「15/8」上昇、公園の数だけ掛けてから端数切り捨て。自然緑地や水域も同じ扱い。
  • プレゼントによる地価上昇量:公園を17個建設したときと同じ。
  •  前述のとおりプレゼントを区画の交点に配置すれば直接の影響範囲は4倍になるわけだが、このときそれぞれの区画が隣接区画の地価を相互に高め合うため上昇量も更に大きくなる。

  • 周囲への拡散:たとえば商業地レベル1の人口密度値は以下のように拡散、分布している。
  • これは「基準値をもとに自マスと周囲4マスに1/4ずつ拡散させ足していく操作を3回繰り返した結果」と考えられる。文章で書いても何が何やらわかりづらいので図にした。

     基準値を「64」と考えこの処理を施すと上の分布と一致する。

     他の建物でも基準値が変わるだけで同じように拡散していることが確認できた。ただ数値が大きくなると端数にズレが生じることもあり、大筋の考え方は間違っていないと思うのだが厳密な処理手順が違うかもしれない。

     公害も似たように拡散するが、繰り返しが3回ではなく2回となる。

     上下左右への広がりが基本なので斜め方向へは意外と拡散しないあたりが注目点だろうか。

考察

・制御できない要素

 このゲームを漫然とプレイすると都市全体がランダムに変化しているように感じられる。これは

  • 正しく接続されていない住宅地
  • 新規開発による中心点の移動
  • この両者によって引き起こされる人口比の変化と需要の変動

の3点の影響と言える。しかしこの全てがプレイ次第で制御できることはここまでで説明してきたとおり。ランダム要素は減らせるのである。

それでもなお制御しきれない要素は何があるだろうか。

  • データロード時の停電に伴うレベルダウン
  •  こればかりはさすがにどうしようもない。セーブ/ロードはしないように、としか言えない。

  • 災害
  •  災害が制御できないのは当然である。もっとも初級でプレイする限り心配する必要があるのは飛行機事故だけだろう。この対策としては「空港に電気を通さない」という方法がよく知られている。スペースを空けるぶん余計に土地を食うことになるが仕方ない。これで安心しているとたまに地震が起こったりもするのだが。

  • 低地価の住宅地
  •  前述のとおり低地価の住宅地は成長が不安定になりランダムな変化をする。もちろん公園やプレゼントで地価を高めれば解決する話だがそう簡単に土地を浪費するわけにもいかない。このあたりの処理や配置をどうするかが腕の見せ所だろうか。

・中心部警察不要論

 「犯罪は一定ラインを超えると地価を20だけ下げる」「一度育った住宅地を崩さないためには43以上の地価が必要となる」この2点は既に説明した。

 よって「基本地価が63以上のエリアには警察署を一切建てなくてもいい」という説が導ける。新しく住宅地を建てるときだけ一時的に警察署を隣接させ、充分に成長したらまた撤去すれば良い。対象となる範囲は結構広いのでかなり土地を節約できそうだ。

 斜線部が63以上。

 もちろん犯罪マップは真っ赤になりアンケートでも苦情が絶えなくなるだろうが気にしてはいけない。

・工業地不要論

 「需要と税率」の図を見て気づいた人がいるかもしれないが、税率を0%にすれば工業地を全く建てずに住宅地と商業地のみで都市を育てることも可能になる。人口密度の低い工業地をできるだけ減らし住宅地や商業地に置き換えることは人口を増やすための基本方針であるからこれはかなり魅力的な発見に思える。

 しかし税金ゼロで予算は間に合うのか、周辺部に工業地以外を配置してどれほど発展させられるものなのか、素直に工業地を配置するほうがマシになるのではないか…やや疑問は残る。プレゼント増殖などの裏技を併用する場合に限られるかもしれない。

実践

通常マップ災害なし82万人

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スコアアタック

 完全に攻略とは関係のない余談である。

(1) 評価額の最高点

 計算式が単純なのでどうするべきかは明白。FREEDOMマップで適当に住宅地を1つ建て道路と線路を敷いたら残りのスペースを原子力発電所で埋めれば良い。原発は1マスあたりの評価額が最も高くなる建設物である。建物削りテクなどを使わない限りはこれが上限で決まりだろう。

 しかし…

 デバッグモード使用でテスト。

 44億9407万になるはずが10億の桁が表示されず、なんともやり甲斐のない結果になってしまった。なお道路と線路を重ねて敷いたときは線路のみがカウントされるようだ。試して初めて気づいた。

(2) 総合得点の最高点

 不満値の多くは簡単に0にできる。住宅費と需要に気をつけて構成を考えれば良い。

 対角の両隅に配置。基本地価を最低にしつつ警察署で犯罪を抑える。

 税率0%でR人口とC人口がともに160人のとき需要はプラスになるようだ。先に載せた図とは食い違うが。

 995点。満点にならないのは基本地価が最低でも「8」あり住宅費の不満がわずかに発生しているため。ここで公害でも出せば地価を「1」まで下げられるがもちろんそれでは本末転倒になる。これが最高点だろう。

(3) 総合得点の最低点

 敢えて不満が出るような都市を目指す。最高点より難しいかもしれない。

 理由はよくわからないが不満の中でも「交通渋滞」は減点が特に大きいのでこれを軸に考える。安定して渋滞を発生させるには高レベル住宅地と目的地の間を長い道路で接続すれば良い。となると地価上昇が必須になるのでプレゼントが欲しい。地価が充分に高ければ需要がマイナスでも住宅地が最高レベルまで育つ。これなら「雇用不足」との連携も狙える。

 いろいろ試しているうちにこうなった。不満を増やす余地はまだあるが渋滞によるマイナス効果は強力なのでこれだけで0点にできる。税率は7%のまま、予算も100%のまま。

 さて予算を削減せずとも0点になったが、ここから更に削減ペナルティを食らうとどうなるのだろうか?

 結果。

 このゲームはどうもこういった処理に甘い部分が多いような気がする。

 そのまま放っておくと不満だらけで支持率100%に。普通のやり方では到達できなかった999点満点も(見た目上)達成というオチがついた。

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